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中小企業診断士試験合格者として思うこと

「そのやり方、なぜ?」が会社を守る──ドイツ人社長が教えてくれたこと

20/8/2025

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かつて私の職場には、ドイツ人の社長がいました。彼のマネジメント能力については、贔屓目に見て「中」といったところで、彼の発言に「No」と反論せざるを得ないことも少なからずありました。
とはいえ、彼には誰もが認めざるを得ない、際立った才能が一つありました。
​それは、「安全衛生」に対する卓越した視点です。

彼の工場安全査察に同伴する時間は、私にとって非常に有意義で、多くの学びがありました。
工場内の安全に関する彼の意見は的確で、誰も反論できない説得力がありました。
彼の送別会が本社と工場でそれぞれ開催された際、私が本社での送辞で彼の安全衛生に関する着眼点の素晴らしさに触れたのですが、驚くべきことに、工場での送別会の送辞の内容もほぼ同じだったと聞きました。
このことは、彼の安全衛生に対する視点がいかに抜きん出ていたかを雄弁に物語っていると思います。

なぜ彼はそこまで安全衛生に関して優れた視点を持っていたのでしょうか?
私は、彼が「慣れ」や「しきたり」といったものに囚われず、常にフラットな視点で物事を見ていたからだと考えています。
「なぜ、この手順なのか?」「なぜ、このやり方が続いているのか?」と問いかけ、自身の持つ知識や知見と照らし合わせ、矛盾する点があれば徹底的に追求していたのでしょう。

私たちも日々の業務において、ついつい「慣れているから」「これまでこうしてきたから」という理由で物事を深く考えずに進めてしまうことがあります。
しかし、彼の姿勢から学ぶべきは、そうした「慣れ」や「しきたり」を排除し、「なぜ」という問いを常に持ち続けることの重要性です。
特に安全に関わる場面では、「なぜ?」と問い続ける姿勢こそが、事故を未然に防ぎ、安全な職場環境を築くうえで不可欠なのだと、改めて実感しました。
​
私も彼の安全に対する姿勢を見習い、常に本質を追求する視点で仕事に取り組んでいきたいと思います。
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オーバーツーリズムが示す教訓:あなたの会社は「人」に頼りすぎていませんか?

10/8/2025

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ここを近年、日本を訪れる外国人観光客が急増し、2025年上半期には2,000万人を突破、消費額も5兆円に迫る勢いです。
​円安の後押しもあり、国内観光業は活況を呈しており、インバウンド消費は自動車産業に次ぐ「準・輸出産業」としての地位を確立しつつあります。

しかし、この賑わいの裏で、静かに広がる「オーバーツーリズム」による歪みが顕在化しています。
観光地では、私有地への無断侵入やゴミのポイ捨て、地域住民への迷惑行為といった、マナー違反の問題が相次いでいます。
地元住民からは「観光客に生活を乱されている」との声も上がり、観光資源そのものの価値を損なう恐れすら出てきました。

「お願い」だけではもう通用しない時代

これまでの日本では、「性善説」に立ったマナー啓発が主流でした。
しかし、こうしたアプローチだけでは限界があることが明らかになりつつあります。
最近の参院選では、「外国人差別」がひとつの争点となりましたが、この議論の背景には、政府が制度やルールの整備を怠ってきた結果として、地域や企業の現場で“現実的対応”が求められ、そこに歪みが生じてしまった、という側面も否めません。

では、私たちはこの状況にどう向き合えば良いのでしょうか。

ここで注目したいのが、シンガポールのごみ対策です。
同国ではごみのポイ捨てに対して明確な罰金制度があり、違反者は高額な罰則を科されます。
この「明文化されたルール」と「実効性ある罰則」が、市民の行動を大きく変えました。

日本でも、ただ「お願い」するだけではなく、誰にでもわかるルールを明文化し、それを運用していくことが必要です。
これは外国人観光客に限った話ではありません。
日本人を含め、すべての人が対象です。
もはや「モラル頼み」から「仕組みによる行動設計」へのシフトが、国として、そして国民として必要なのかもしれません。

中小企業経営にも求められる「仕組み化」の視点

この「明示的なルール設計」の考え方は、観光に限った話ではありません。
企業経営にもまったく同じ課題が存在します。
かつての日本企業では、「先輩のやり方を見て学べ」「空気を読め」といった、属人的な文化が主流でした。
しかし、現代のビジネス環境では、それでは再現性が担保されません。
品質・成果が個人任せになり、組織としての持続的成長を妨げてしまいます。

今、中小企業に求められているのは、「業務の明文化、マニュアル化、標準化」です。
誰がやっても一定の成果が出せるように、「仕事の仕組み」を明示的に設計し、運用すること。
まさに企業にも、「性善説」ではなく「性悪説に立脚した運営」が必要とされているのです。

あなたの会社は、まだ「人」の善意や努力に頼りすぎていませんか?
オーバーツーリズムが私たちに突きつける課題は、あらゆる組織において「仕組みの力」が不可欠であることを示唆しています。
この機会に、自社の業務プロセスを見直し、「人」に依存しない強固な「仕組み」を構築していくことをお勧めします。

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「まさかウチが…」を防ぐ!中小企業のための、今日からできる横領対策!

30/7/2025

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実務補習の中で10百万円超もの売上金横領があった会社が話題になりました。
幸い大部分は回収できたようですが、数百万の損失が出たとのこと。
手口は単純で、売上金の一部を従業員が開設した個人口座に振り込ませていたそうです。
このような事件は、「内部統制の欠如」が大きな問題となります。

横領と聞くと、とても複雑な手口を想像するかもしれませんが、実は「売上金の個人口座への振込」や「費用の架空計上による個人口座への振込」「キックバック」といった単純な手口から発生することがほとんどです。
「横領の発生をゼロにする」というのは、確かに手間もコストもかかります。
​しかし、「被害を最小限に抑える(傷を小さくする)」ことは、それほど難しくありません。

今すぐできる!売上金横領の早期発見・対策

売上金の個人口座への振込による横領は、以下の方法で早期発見につながります。
 • 売上金額と売掛債権残高の推移を比較する
  o 売上が伸びていないのに売掛債権残高が増加している場合、顧客からの入金が期日通りに行われていない可能性があります。このような場合は、顧客への催促を行うことで対応できます。

今すぐできる!費用横領の早期発見・対策

費用の架空計上による個人口座への振込やキックバックについては、以下の方法でチェックできます。
 • 振込データを前月または過去2ヶ月と比較する
  o 支払金額が突出している支払先はないか。
  o 聞いたことのない支払先(取引先)はないか。

これらのチェックを行うことで、不正な支出を早期に発見し、防ぐことが可能です。

内部統制は「意識」の問題、そして「思いやり」

「内部統制」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、決して特別なことではありません 。
ご紹介したように、少しの意識と確認で、横領のリスクを大きく減らすことができます。

従業員を信じることは経営において非常に重要です。
しかし、万が一、魔が差して不正に手を染めてしまった場合、その従業員も、そして会社である経営者も、双方にとって不幸な結果を招くことになります。
大切なのは、小さな疑問を見過ごさず、誰もが安心して働ける健全な環境を維持することです。
これは、従業員を守ることにも繋がる「思いやり」なのです。
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    執筆者

    imwz経営サポート代表
    伊藤安彦
    不定期ですが、頑張ってアップします。
    ​

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