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中小企業診断士として思うこと

管理会計の本質は分析ではなく「ルール設計」である

22/6/2026

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AIが分析する時代、人間にしかできない仕事

AIによる業務効率化が進む中、管理会計の役割も変化しつつあります。
これまで多くの時間を費やしてきた集計や分析業務は、AIが担う場面が増えていくでしょう。
しかし、それは管理会計が不要になることを意味するのでしょうか。
私はむしろ逆だと考えています。
AIの普及によって、管理会計担当者には「本来担うべき役割」がより強く求められるようになるでしょう。

AIは分析業務を大きく変える

これまで管理会計担当者は、売上や原価のデータを集計し、利益率の変動要因を分析し、経営者へ報告する役割を担ってきました。

しかし今後は、AIが膨大なデータを瞬時に処理し、
  • 原材料価格の上昇
  • 歩留まりの悪化
  • 販売単価の低下
  • 生産量減少による固定費負担の増加
といった要因候補を自動的に抽出できるようになるでしょう。

また、その分析結果を確認するのは経理担当者だけではありません。
工場長や製品責任者、営業責任者といった現場責任者が直接AIの分析結果を確認し、自ら意思決定を行う場面も増えていくはずです。

つまり、
「数字を集計し、過去を分析して報告する」
という管理会計の役割は、AIによって大きく変化していきます。

それでもAIが決められないこと

一方で、AIには決められないことがあります。
それは、
「何を評価するのか」
という経営そのものに関わる問題です。

例えば、
  • 売上高を重視するのか
  • 利益率を重視するのか
  • 顧客との長期的な関係を重視するのか
  • 技術力の維持・向上を重視するのか
によって、会社が見るべき数字は変わります。

AIは過去の事例や業界標準をもとにKPIを提案することはできます。

しかし、
「自社は何を大切にする会社なのか」
を決めることはできません。

KPIを決めることは、経営方針を決めることでもあります。

管理会計の本質は、単に数字を集計することではなく、経営者が目指す方向を数字に落とし込むことにあります。

AI時代に求められるのは「経営設計力」

これからの管理会計担当者に求められるのは、分析能力そのものではありません。

むしろ、
  • どの指標を評価するのか
  • どのようなルールで事業を判断するのか
  • どのタイミングで撤退や投資を判断するのか
といった経営のルールを設計する力です。

例えば製造業であれば、
  • 製品別採算をどこまで把握するのか
  • 固定費をどのように配賦するのか
  • 新製品開発をどのように評価するのか
によって、経営判断は大きく変わります。

これらは計算技術の問題ではありません。
経営者の考え方や会社の戦略と密接に結びついた問題です。

管理会計は本来の姿に戻る

AIによって、仕訳や集計、レポート作成といった業務は大幅に効率化されるでしょう。
しかし、それは管理会計担当者が不要になることを意味しません。

むしろ、
「何を測るのか」
「どのように評価するのか」
「その数字をもとに何を判断するのか」
という、本来管理会計が担うべき役割がより重要になります。

AIは優秀な分析者にはなれます。
しかし、会社の未来を決める評価基準やルールを決めることはできません。
AI時代に求められるのは、「数字をまとめる人」ではなく、「経営のルールを設計する人」です。
管理会計は不要になるどころか、本来の姿へ回帰していくのではないでしょうか。

皆様
これまで当ブログをご覧いただき、誠にありがとうございました。
今後はnoteにて記事を発信していきます。
【今後の移行先(note)はこちら】
https://note.com/royal_lotus1266
なお、当ブログの記事は1か月間ほどはこのまま残しておく予定です。

またご相談は
[email protected]
までお寄せください。

環境は変わりますが、今後ともよろしくお願いいたします。
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強みがあるのに売れない会社

5/5/2026

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先日中小企業診断士としての登録が完了しました。
中小企業診断士として登録するには15日間の実務補習ないし実務従事が必要です。
その実務補習で、印象的な企業に出会いました。

その会社の社長は、ITと現場の両方に精通しています。
ITを活用して短時間で見積を作成し、見積回答と同時に仮の製造指示書を発行することで、受注後すぐに製造工程へ移れる仕組みを構築していました。
さらに配送業者のシステムとも連携し、受注から納品までの進捗を「見える化」しています。
顧客にとっては安心して発注できる、とても優れた仕組みです。

しかし実際には、販売は思うように伸びていませんでした。
強みがあるにもかかわらず、それが潜在顧客に伝わっていなかったのです。

具体的には
  • 顧客にとっての価値が整理されていない
  • そのためWEBサイトでも強みが十分に伝わっていない
  • さらにSEO対策が弱く、検索で見つかりにくい
という構造的な課題がありました。

中小企業では、優れた技術や仕組みを持っていても、それが顧客に伝わる形で整理されていないケースが少なくありません。

班としての提言のひとつを「この会社の強みを潜在顧客にどう伝えるか」という視点で整理しました。
社長も非常に前向きに受け止めてくださり、今後の変化が楽しみです。
実務補習を通じて、改めて「強みの整理と伝え方」の重要性を感じました。

最後にご指導頂いた先生方、共に提言書を作ってくれた班員の方々に心から感謝申し上げます。
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安全軽視が生む“非効率”~現場で見た本当の課題

30/3/2026

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先日、ある製造会社の工場を見学しました。
学びも多くありましたが、どうしても気になる点がありました。
それは「安全意識の低さ」と「非効率な作業環境」です。
一見すると別の問題ですが、実は深くつながっている――そんな気づきがありました。

危険と隣り合わせの職場

検品隣のスペースは梱包資材の置き場として利用されていました。
特に目立ったのは、パレットラック3段に積み上げられた段ボールのパレット。
また、瓶等の資材が本来の置き場ではない箇所に雑然と置かれており、そのため人が一人通れる程度の幅しか確保されていない箇所もありました。
メイン通路はある程度の幅が確保されているものの、フォークリフトが自由に旋回するには難しい広さでした。
段ボールはパレットラックの上に置かれていても、万一3段目から段ボールが落ちれば重大事故になりかねません。
「今まで事故がないから大丈夫」という発想は非常に危険です。
一度事故が起これば、労働基準監督署等の査察は勿論、事業停止につながる恐れもあります。
安全はプライスレス、最優先すべきものです。

非効率を生む2つの要因

現場を見て、非効率を招いている要因は大きく2つあると感じました。

① 放置された設備

工場内には使われていない設備が2台も残されていました。
これらは、すでに外部委託や代替方法に切り替えているため不要でした。
撤去すればスペースが確保でき、そちらを活用することで作業効率は大きく改善するでしょう。
​
② 製品ごとの専用梱包材

BtoCもありますが、この会社の事業の中心はBtoBでした。
それなのに製品ごとに専用の段ボールを用意していました。
汎用的な段ボールにラベルを貼る方法へ変えれば、段ボールの種類も減り、管理や保管もずっと楽になります。

まとめ:安全と効率は表裏一体

少し視点を変えるだけで、改善の余地はすぐに見つかります。
安全をおろそかにすれば、効率も落ちる。
逆に、安全を重視すれば効率や生産性の向上にもつながります。

「事故がないから大丈夫」という思い込みを捨て、小さな改善を積み重ねること。
​それが現場を守り、企業の力を高める一番の近道だと感じました。

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    執筆者

    imwz経営サポート代表
    伊藤安彦
    不定期ですが、頑張ってアップします。
    ​

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