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中小企業診断士試験合格者として思うこと

正しい製品」がなぜ売れないのか? - 野田佳彦氏の敗北から学ぶ、顧客目線の欠如というリスク

12/2/2026

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野田佳彦氏は政党代表として、これまで2度の国政選挙で大きな敗北を喫しました。
一度目は2012年衆議院選挙、そしてもう一度は直近の選挙です。

当時の政治状況や対戦相手の人気も確かに不利な条件ではありました。
2012年は原発問題や党の信認低下が重なり、
また対戦相手には2012年には安倍晋三氏、今回は高市早苗氏といった国民に強く支持される政治家がおり、
既に情勢は厳しかったと言えます。
しかし、本当に敗因は「条件が悪かったから」だけでしょうか?
彼の戦略を分析すると、これは中小企業経営にも共通する致命的な落とし穴を示しています。
それは「顧客目線の欠如」です。

「品質」を語るだけでは伝わらない

2012年の民主党は「社会保障と税の一体改革」を掲げ、消費税増税の必要性を必死に説明しました。
一方、自民党の安倍氏は、増税への理解を求めつつも選挙戦では触れどころを選び、「アベノミクス」による景気浮揚という得られる利益(ベネフィット)を前面に打ち出しました。

直近の選挙でも同じ構造が見られます。
野田氏は「平和憲法維持」など理念の正しさを説いた一方で、
対抗馬の高市氏は「経済安全保障」や「積極財政」という言葉で、国民の生活へのメリットをより明確に示しました。
ここで肝心なのは、国民が求めているのは「正しさ」ではなく「明確な利益」や「損失回避」だということです。

「高品質な部品」はそのままでは売れない

​ここで経営に例えて考えてみましょう。
  • 野田氏:「わが社の製品は伝統技術で作られた最高品質の部品です」
  • 競合他社:「この製品を使えば、あなたの会社のコストが30%下がります」

どちらが市場で売れるかは明白です。
製品そのものの正しさや品質だけを語るだけでは、顧客の心には届きません。
2012年の選挙では、どんなに必要性を訴えても
「必要だからやる」という作り手側の論理と受け取られ、
国民の理解・共感を得られなかったのです。

「正しさ」への自己満足は市場の背信につながる

直近の選挙でも同様です。
野田氏は「真面目です」という主張に終始しただけで、
それが他と明確に違うメリットとして伝わりませんでした。
確かに彼は具体策として「成長エンジン(ジャパンファンド等)」を提示しましたが、
それは顧客(有権者)の言葉で語られていませんでした。
これは製品で言えば、
せっかく優れた設計思想があっても、顧客に利益を提示できていない状態です。
「うちは高品質だから分かってもらえるはずだ」
というスタンスは、経営においては傲慢な自己満足に他なりません。

顧客目線で価値を伝えるという本質

どんなに高潔な理念や高品質な製品・サービスであっても、
その価値を顧客視点で伝える努力を怠れば、支持も売上も伸びません。
顧客は「正しさ」や「品質」ではなく、
自分にとってのメリットがどう得られるかを判断基準にします。
政治の世界でも、ビジネスの世界でも同じです。
市場における勝敗は、
提供する価値の伝え方=ベネフィットの明示度によって決まるのです。

まとめ:経営者が学ぶべき教訓

  • 良い製品・理念だけでは売れない
  • 顧客が得られるメリットを言語化し、分かりやすく伝える必要がある
  • 自社視点ではなく、顧客視点でコミュニケーションすることが市場戦略の核心

今回の選挙結果から見えてくるのは、
顧客(有権者)目線の欠如こそが、致命的な市場離反を招くという現実です。
私たち経営者は、この教訓を自社の戦略にどう活かすか、真剣に考えるべきでしょう。

※本稿は特定の政治的立場や支持を表明するものではなく、選挙事例を経営視点で分析したものです。

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    執筆者

    imwz経営サポート代表
    伊藤安彦
    不定期ですが、頑張ってアップします。
    ​

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