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中小企業診断士試験合格者として思うこと

AIに脳を貸し出すな -リーダーに必要な「言葉の体重」とは何か-

9/2/2026

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自民大勝の裏にあった「言葉の解像度」

昨日の衆議院選挙における自民党の大勝。
結果の要因は様々ありますが、ひとつ注目すべき点があります。
それは、リーダーの「伝え方」です。
象徴的だったのは、高市氏の発信に見られた次の3点です。

  • 断定の力:「〜だと思う」ではなく、「〜です」と言い切る覚悟
  • 当事者意識:評論家のような他人事の作文ではなく、自分の腹から出た言葉
  • 独自の立ち位置:八方美人を捨て、特定の層に深く刺さるメッセージ

これが、今回の選挙で自民党は大勝した要因のひとつと考えます。

中小企業経営者に蔓延する「平坦な言葉」の病

これを中小企業経営に置き換えると、思い当たる節はないでしょうか。
経営方針やビジョンを語っているはずなのに、どこか他人事のように聞こえる社長。
背景には、AIの急速な普及があります。
今やキーワードを入力するだけで、「100点満点の正解文章」が数秒で出てくる時代です。
しかし、そこには大きな落とし穴があります。
AIが生成した「整いすぎた文章」を、そのまま読み上げると、
驚くほど言葉のトーンが平坦になり、従業員の心に届きません。
それは、
「脳みそをAIに貸し出し、魂が不在のまま話している」
状態だからです。

AIは「主」ではなく「道具」である

誤解のないように言えば、私はAIを否定していません。
むしろ、業務効率化においては欠かせない強力な武器だと考えています。
問題は使い方です。
リーダーの言葉において最も重要なのは、
「吟味」と「消化」のプロセスです。
AIが出した答えをそのまま使うのではなく、
  • 一度、自分の喉を通す
  • 自分の実体験や葛藤を重ねる
  • 違和感がないかを確かめる

そうして初めて、言葉は「肚落ち」し、体重を持ち始めます。
私自身、AIは日常的に使っていますが、
必ず「これは本当に自分の言葉か?」と立ち止まるようにしています。

今こそ、リーダーに「言葉の体温」を

AI時代だからこそ、人間臭い「熱量」こそが最大の差別化要因になります。
  • AIが書いた100点の正解を、淡々と語るリーダー
  • 自分の言葉で語る、60点かもしれない本音を持つリーダー

どちらに人はついていきたいでしょうか。
答えは明白です。
経営とは、数字以前に「言葉の仕事」です。
今こそ、リーダー自身の言葉に、体温と体重を取り戻す時ではないでしょうか。
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情報セキュリティは「攻め」の経営戦略です!

30/1/2026

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第2回:あなたの会社を守る「不正競争防止法」と今日からできる情報管理術

前回は、情報セキュリティが中小企業にとっての「攻め」の経営戦略であり、情報漏洩がいかに大きなリスクをもたらすか、そして身近な農業分野での事例を交えて「情報流出」が決して他人事ではないことをお伝えしました。
今回は、大切な情報を守るための法律、そして具体的な情報管理のステップについて掘り下げていきましょう。

情報セキュリティと法律の関係:不正競争防止法をご存知ですか?

大切な情報、特に「営業秘密」を守るためには、法律の知識も不可欠です。
ここでは「不正競争防止法」に注目してみましょう。
不正競争防止法で営業秘密として保護されるためには、以下の3つの原則を満たす必要があります。

 1. 秘密管理性: 秘密として管理されていること。
 2. 有用性: 事業活動に有用な情報であること。
 3. 非公知性: 公然と知られていない情報であること。

これらの原則を満たしていれば、万が一情報が漏洩した場合でも、法的な保護を受けやすくなります。
しかし、情報漏洩時に秘密保持性が認められず、法律の適用を受けられなかった事例も存在します。

【秘密管理性が否定された事例】
ピアノ調律サービス業の場合、地方裁判所は「厳格な方法による秘密管理措置まで要求することは現実的ではないとしても、業務において本件顧客情報に接することができる者は、パソコンのデータにアクセスする権限を有する正社員二、三名及び調律師3名と比較的少数にとどまるのであるから、これらの者に対しては、本件顧客情報に係る原告の秘密管理意思が容易にわかるような措置を採る必要があるというべき」とした上で、「調律師らに対し、本件各書類を配布した後、それを回収したり、廃棄を指示したりすることはなく、本件各書類には『マル秘』などの秘密であることを示すような記載もなかった」こと等を理由に、秘密管理性を否定しました。

【秘密管理性が肯定された事例】
一方、きちんとした管理をしていたために顧客情報が秘密管理性を認められたケースもあります。
投資ファンドを営む業者の事例です。
裁判所は「本件顧客情報管理システムで管理された情報にアクセスすることができる従業員は社内の利用規程等により一定の範囲に限定され、また、原告の就業規則等においても原告の顧客情報の第三者への漏えいや開示が禁止されていた」こと等を理由に、秘密管理性を肯定しました。

このように同じような情報であっても、内部管理の違いによって法律の適用を受けるか、受けられないかに違いが生じるのです。

情報セキュリティ導入のステップは次のとおり

まずは「情報の選別」から始めましょう!
情報セキュリティ対策の第一歩は、自社が保有する情報を「選別」することです。
全ての情報を同じように扱うのではなく、その重要度に応じて分類することで、効率的かつ効果的な対策が可能になります。
情報はその性質によって、大きく以下の3種類に分けるのがいいでしょう。
 • 公開情報: 社外からでも自由に閲覧できる情報です。プレスリリースがこれに該当します。
 • 社内情報: 社員であれば閲覧できる情報ですが、社外への開示は控えるべき情報です。例えば「就業規則」がこれに当たります。
 • 秘密情報: 従業員であっても、関係者以外は閲覧できない情報です。製造会社の場合、製造マニュアルが該当する可能性が高いです。

これらの区分を行う際の基準は、「その情報を知らないと、当該本人が仕事を遂行できないか」という視点です。
この選別がしっかりできていれば、万が一情報漏洩が起こってしまった際にも、秘密保持性の点から法的に有効な主張ができる可能性が高まります。

また選別が終わったら、これらの分類をラベリングしましょう。
紙の書類の場合、ファイルの背表紙に「公開情報」、「秘密情報」等を貼り付けてもいいですし、電子データの場合、エクセルやワードのヘッダーあるいはフッターに分類情報を追加することも有効です。

次は「情報の保管」を見直しましょう。

情報の選別が終わったら、次は「保管方法」です。適切なアクセス制限を設けることが非常に重要になります。
 • 紙の情報: 鍵がかかるキャビネットに保管し、その鍵は特定の責任者が管理するようにしましょう。
 • 電子データ: フォルダごとにアクセス権限を付与し、必要な従業員のみがアクセスできるように設定しましょう。

「PDCAを回す」ようにしましょう。

実は「情報セキュリティ」は導入よりも維持の方が難しいです。
年に一回、自社が保有する情報を洗い出し、適切な分類やラベリングがされているか、確認することが必要です。
また組織や人事の異動があった際にも見直すことが必要です。
異動前のアクセス権が残っていないか確認して正しい状態を確認することが肝要です。
ですから最初は狭い範囲からでも結構です。
また分類やラベリングが間違っていても怒らないで説明をすることが必要です。この「情報セキュリティ」というのは非常に息の長い作業なのです。

まとめ

情報セキュリティは、もはや「もしもの時の保険」ではありません。
自社の「情報」という「武器」を守り、最大限に活用することで、差別化を継続し、持続的な成長を実現するための「攻め」の経営戦略なのです。

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情報セキュリティは「攻め」の経営戦略です!

20/1/2026

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第1回:あなたの会社にとって「情報」は「武器」ですか?〜見過ごされがちな情報漏洩のリスク〜

「情報セキュリティ」と聞くと、大企業の話でしょ?と思っていませんか?
実は、中小企業にとって情報セキュリティは、事業を強くし、成長を加速させるための「攻め」の経営戦略になり得るのです。

皆様の会社にとっての「情報」とは何でしょうか?
顧客リスト、製品の設計図、製造ノウハウ、従業員のスキル、日々の業務データ…これら全てが、会社を成長させるための大切な「武器」です。
そして、この「武器」は、設計図のように形のあるもの(有形)だけでなく、ノウハウやアイデアといった形のないもの(無形)も含まれます。

情報セキュリティって、何?なぜ重要?

情報セキュリティとは、これらの大切な情報を守り、有効活用するための取り組み全般を指します。
単にシステムを導入するだけでなく、組織全体で情報を取り扱うルール作りや従業員の意識付けも含まれます。
残念ながら、日本でも情報漏洩の事例は後を絶ちません。
顧客情報の流出による信頼失墜、営業秘密の漏洩による競争力低下、そして対応にかかる多大な費用…情報漏洩は、企業の存続すら脅かす重大なリスクなのです。

実際に、このような事例がありました。
• 不動産事業を展開する企業の子会社の元従業員が、顧客情報を含む営業資料を外部サーバーにアップロードし、転職先でダウンロードしていた事例です。 この情報流出は、元従業員の退職後の社内調査によって発覚しました。
• 情報通信会社の元派遣社員が管理者アカウントを悪用し、約900万件以上の個人情報を不正に持ち出し、名簿業者に売却していた事例も報告されています。

情報漏洩による損害は、金銭的なもの(事故対応費用、賠償費用、売上減少、身代金など)だけでなく、風評被害、ブランドイメージの低下、株価下落といった無形損害も含まれます。
中小企業であっても、その影響は甚大であり、事業継続に直結する問題となることを認識しておく必要があります。

種苗法の「イチゴ」が教えてくれること〜情報流出は他人事ではない!〜

少し前に日本の農業分野で大きな問題として取り上げられていたのが、種苗法の不備を突いて日本のブランド品種であるイチゴやブドウの種苗が海外に無断で持ち出され、現地で栽培されている事例です。
これは、日本の農家や企業が長年かけて開発した「知的財産」が、何の対価も払われることなく海外で利用され、数百億円と言われる本来得られるはずだった利益が失われていることを意味します。
本件は余り取り上げられなくなりましたが、残念ながら現在でも続いている問題です。

これこそまさに、形のない「ノウハウ」や「情報」が「武器」として流出し、経済的損失を生む典型例です。
半導体やAIのような先端技術だけでなく、身近な農産物の品種であっても、その開発ノウハウは重要な「営業秘密」なのです。
この問題は、情報セキュリティが、特定の業種だけでなく、あらゆる中小企業にとって重要な課題であることを示唆しています。

情報セキュリティは「ハード」だけでなく「ソフト」の問題

情報セキュリティと聞くと、ファイアウォールやウイルス対策ソフトといった「ハードウェア」や「ソフトウェア」の導入だけを想像しがちです。
しかし、それだけでは不十分です。従業員の不注意や悪意による情報持ち出し、適切なルールがないために起こるミスなど、「人」や「運用」といった「ソフト面」の対策も非常に重要になります。
次回は、この「ソフト面」の対策、特に法律との関係や、具体的な情報管理のステップについて詳しく見ていきます。

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    執筆者

    imwz経営サポート代表
    伊藤安彦
    不定期ですが、頑張ってアップします。
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