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中小企業診断士試験合格者として思うこと

中小企業診断士の実務補習を終えて ~ある福祉サービス事業者のケースから学ぶ、新規事業成功の鍵 ~

23/7/2025

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昨日、私の中小企業診断士実務補習8日間コースが無事終了しました。士業登録に必要な15日間の補習のうち、半分が終ったことになります。指導診断士の先生、そして5名の仲間たちの協力のおかげで、診断企業への報告を滞りなく終えることができました。本当にありがとうございました。

今回の実務補習で診断させていただいたのは、地域に根差した福祉サービス事業を営む、いわゆるワンマン企業様でした。限られたヒアリング時間の中で、社長様の新規事業に対する並々ならぬ熱意を感じると同時に、従業員の方々がその新規事業を十分に理解していないというお悩みも伺うことができました。

社長様は従業員全体会議を四半期に一度の頻度で開催されているとのことでしたが、それでも従業員の方々の理解が得られていないのはなぜでしょうか?私が考えられる理由は2点あります。

1点目は、ミーティングが形骸化している可能性です。もし社長様からの一方的な説明で、従業員の方々からの意見や質問が受け付けられないような場であれば、従業員の方々はミーティングに興味を持てず、真剣に話を聞こうとはしないでしょう。

2点目は、新規事業が現存事業と関連性が薄く、従業員の方々が具体的なイメージを持ちにくいという点です。今回のケースでは、本業が福祉サービス事業であるにも関わらず、奢侈品の製造委託・販売という異業種への参入を検討されていました。元々は介護用品の製造委託・販売を検討されていたようですが、社長様の思いつきで方向転換されたようです。

既に本業の利益率が低いにもかかわらず、10百万円を超える投資を伴う新規事業への参入は、従業員の方々の不安や不満を増大させ、社内の雰囲気を悪化させる可能性があります。士気の低下、業務品質の悪化、離職率の増加、さらには金融機関からの融資打ち切りや倒産といった最悪のシナリオも考えられます。

このような状況を打開し、会社の崩壊を食い止めるためには、社長様が「なぜ新規事業が必要なのか」という本質的な問いに立ち返り、新規事業の具体的なロードマップを従業員の方々に丁寧に説明することが不可欠です。そして、従業員の方々が自由に疑問や意見を表明できる場を設けることが重要です。大人数の場では発言しにくい従業員のために、少人数の対話会や個別面談の機会を設けたり、社内アンケートや意見箱を設置して匿名で意見を提出できたりする仕組みを作るなど、様々な工夫が必要です。従業員一人ひとりの意見に丁寧に耳を傾けることでしか、会社は変わることができません。

今回の実務補習で得た学びを活かし、今後も中小企業の皆様の発展に貢献できるよう精進してまいります。
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    執筆者

    imwz経営サポート代表
    伊藤安彦
    不定期ですが、頑張ってアップします。
    ​

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